溶存酸素測定に影響を与えるものとは? パート2
溶存酸素測定において、次にDO濃度に影響を与える変動要素は、サンプル中に含まれる塩分です。%飽和値は水中の塩分(または溶解固形物)の機能ではありませんが、mg/L 濃度は塩分によって大幅に変化します。水中の塩分が増加すると、酸素溶解能力が減少します。例えば、25度・塩分0pptで酸素飽和した淡水は酸素を8.26 mg/L 含みますが、同じ圧力・温度の酸素飽和海水(塩分~36ppt)に含まれる酸素は6.72 mg/L に留まります。
ですから、塩分(温度同様)は、mg/L計算の際に必ず考慮に入れる必要があります。
この計算は%飽和値、温度、測定またはStandard Methods for the Examination of Water and Wastewaterの式に沿って入力された塩分値を基準に算出されます。%をmg/Lに変換する計算方法と計算例は、「溶存酸素測定に影響を与えるものとは?パート1」にて紹介しています。
塩分修正
mg/L 計算の際に機器で使用される塩分値の取得方法は、使用されている機器に応じて二種類あります。電導度測定機能を搭載したYSI 溶存酸素計 (Pro2030)では、電導度センサーにより測定された塩分値がmg/L 計算に使用されます。そのため、正確なDO mg/L 読取りを行うためには、電導度センサーが校正済かつ正確に読み取りをしていることを確認することが重要です。
電導度センサーを搭載していないYSI 溶存酸素計は、サンプル中の塩分値をユーザーが手動で入力する必要があります。下記の塩分ガイドで、様々なタイプの水に含まれる一般的な塩分値をご参照ください。
塩分ガイド-水タイプによる平均塩分値
*塩分はStandard Methods for the Examination of Water and Wastewaterに記載されているPractical Salinity Scale によると、電導度と温度から決定する無単位測定です。歴史的に、塩分値はPractical Salinity Scale に沿って“ppt”で表示されてきました。これは、以前使用されていたサンプル水中の溶解塩量(ppt=千分の一)値に非常に近かったためです。現在、Practical Salinity Scaleによって計算された塩分を表すため、pptからpsu(実用塩分単位)に置き換えられますが、算出方法は変わらないため、等しい値となります。
河口の汽水域や、沿岸の湿地帯など、様々な塩分値の水をサンプリングする際は、溶存酸素計を使用して電導度を測定することで、最高精度のデータを確保することをお勧めします。電導度センサーを搭載した溶存酸素計は電導度センサー(Pro2030等)からのリアルタイム塩分値を使用して都度mg/L計算を行います。測定現場が変わっても修正値を手動で入力する必要がないため、サンプリングが簡易となります。
DO計を校正するときは、手動で測定対象の水中の塩分値を入力する必要があります。電導度センサーとDOセンサーを併用して使用する場合、正しい塩分値補償で測定できるように、電導度センサーを正確に校正する必要があります。
YSI Pro2030 DO/ECメーター
携帯型フィールド用、溶存酸素計、電気伝導率、塩分メーター
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