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音響メソッドによる距離 及び 速度計測の概要

音響メソッドによる距離 及び 速度計測の概要

音速が距離及び速度精度に与える影響について - 音速補正とスネルの法則

音響ドップラープロファイリングシステムが世界中で多様な用途で展開されるとともに、ユーザーサイドでは、音速が音響計測における精度にどのように影響するのか、その理解を深める重要性とニーズが大きくなっています。

ここでは、特に距離計測と速度計測に関して音速ファクターが与える影響について論考します。距離計測については音速分布に大きく依存しますが、速度計測については実は音速分布には関係しないため、このことが初心者の方にとっては混乱の元になる場合が多いようです。
本編では、音速が両者それぞれの計測にどのように影響するのか、その考え方のポイントと違いについて以下に詳述します。

まず、超音波による距離計測ですが、そのメソッドとして定規を使うように長さや距離を直接「測定」するということはありません。
その代わりに、水中に音響Pingを発信し、そのPingが対象物(水底や水中散乱粒子)に到達し、反射されて戻ってくるまでの時間を計測します。
この経過時間が、対象物までの距離として換算されます。
従って、距離の精度は、水柱全体の音速をどれだけ詳細に把握しているかで決まってきます。

通常、水中を伝搬する音速は、自然水では、主に温度と塩分値に依存しますので、音速プロファイルのデータ取得には、CTDプロファイラーなどがよく利用されます。

CTDプロファイラーで得られた温度・塩分の鉛直分布を、音速の鉛直分布に変換することにより、音響Pingが温度、塩分、密度の異なる層を通過する際の速度を詳細に知ることができます。

音速プロファイルを用いて、時間から距離を計算する際、以下の式を適用することができます。

velocity-range-snells-law-1.jpg

Zは計算された距離、Cは音速、Tは音響Pingを送信してから受信するまでの時間、θは鉛直(水深)方向に対するビーム角度(<90°)です。

Pingは時間Tでトランスデューサ(超音波受発信子)から対象物(水底や水中散乱粒子)までを往復しますので、対象物に到達する時間は、T/2となります。

音響ドップラープロファイリングシステムは時間を非常に正確に測定できるため、距離測定の計算精度は結局、音速をどれだけ詳細に把握しているかに大きく依存することになります。

つまり、トランスデューサの周辺だけでなく、水柱全体の音速分布(音速プロファイル)を把握することが、水深や対象物までの距離を高精度に算出するために最も重要なファクターとなるわけです。

水温、塩分、密度などが時間的、空間的に急激に変化する入江や河口付近では、水深測定の誤差が顕著になる場合があり、特に音速プロファイルの重要性は大きくなります。

velocity-range-snells-law-castaway.jpg

図1:上図は、2つの異なる層を持つ音速プロファイルを用いた簡単な距離の計算を示したものです。Cは音速、Tは各層でのPingの伝搬時間です。海底までの全水深を正確に測定するためには、CTDのようなプロファイリング装置で音速分布を直接測定する必要があります。そして、各層での音速を時間で区分求積 または積分することで全水深の正確なデータを得ることができます。

次に、流速の測定について考えてみます。

距離計測においては、音速プロフィアルデータは非常に重要なファクターでありましたが、一方、流速測定については、音速はどのように関係するのでしょうか。

興味深いことに、流速計測では、トランスデューサ周辺での音速さえ知ることができれば、流速測定における音速補正は必要十分なものとなります。

つまり、速度を測定することは、距離を測定することよりもずっと容易であることを意味します。

しかし、距離と速度は全く異なるファクターの測定です。

音響的に速度を測定するためには、音響信号の発信に対する受信周波数の変化(ドップラーシフト)に注目します。

時間や距離ではなく、受信周波数のみに着目しているため、音速分布全体を知る必要がなく、トランスデューサ周辺での音速のみを知るだけでよいのです。

この理由は、スネルの法則に依拠します。

スネルの法則は、波がある密度の媒質から別の密度の媒質に伝わるときの速度と方向の変化、いわゆる屈折を計算するために使用できる、大変シンプルで有用な方程式です。

媒質密度がどのように変化しても、波の速度と方向の比は一定に保たれます。

音響Pingは波(音)であり、以下のスネルの法則に従うことになります。

velocity-range-snells-law-2.jpg

ここで、θ1とθ2は隣接する2つの密度層における音響ビームの角度、C1とC2は各層における音速を示します。

音速が異なる複数の層がある場合は、各層間でこの式を適用することができます。

音波は、より温度が低く密度の高い水の領域に移動すると、いわゆる屈折し、元のビームの入射角から異なった方向へ進みます。

実際のビーム角の変化は、ある層から次の層への媒質密度の変化の大きさに依存します。

また、ここで認識しておくべきポイントは、トランスデューサに戻ってくる音響Pingは、トランスデューサと音響反射対象物(水底や水中粒子)との間を、完全に同じ経路で往復しているということです。

velocity-range-snells-law-3.jpg

図2:上図は、斜めの音響ビームの経路がサーモクラインによって変化する別の2層シナリオを示したものである。サーモクラインとは、水柱の鉛直方向上で急激な温度変化(勾配)のある境界層と定義されます。この温度変化は、音速の変化にもつながります。

それでは、引き続き、速度を算出するうえで音速がどのように適用されるかを見てみます。

まず、音響ビームが層1から層2へ進む場合、速度U1、U2は、各層のドップラーシフトD1、D2、また音速C1、C2と以下の等式関係にあります。

ここで、D1、D2が、機器により直接計測されることになります。

尚、Fは機器の音響発信周波数、θは鉛直方向からの音響ビームの傾角を示します。

velocity-range-snells-law-4.jpg

ここで、スネルの法則を2番目の式に代入して適用すると、次のように変換できます。

velocity-range-snells-law-5.jpg

 従って、U2は以下のように等式変換することができます。

velocity-range-snells-law-6.jpg

上式は、層2の速度U2が、層1の音速C1、ビーム傾角θ1、発信周波数F、及びドップラーシフトD2により計算できることを意味します。

ところで、C1は、水温と塩分により一意的に知ることができ、またθ1、Fは機器仕様により定まる定数であるので、U2は機器により計測されたD2を用いて直接計算によって求められます。

ここで、重要なことは、スネルの法則より、ビームの角度の変化は常に音速の変化に依存するということで、水柱のどの層であっても正確な速度の測定は、最終的には、トランスデューサの周波数F、第1層での機器のビーム傾角θ1、音速C1の既知定数の関数として取り扱えるということです。

以上のことより、スネルの法則をN層まで拡張して考えると、第N層で測定されたドップラーシフトDnとトランスデューサー周辺の音速C1から、第N層の速度Unを一意的に計算できるということになります。

これは、スネルの法則のもとで、周波数の変化(ドップラーシフト)を測定しているからこそ成り立つものであり、その結果、速度計測の精度は、トランスデューサー周辺の音速だけに依拠し、音速全体のプロファイルには関係しないことになります。

以上、音速プロファイルと距離、及び速度データとの関係性についての概説となりますが、音響ドップラープロファイリングシステムの用途によって、音速プロファイルのデータの要・不要は決まってきます。

通常は、流速、流速分布、流量を測定する場合、全体の音速プロファイルまでは必要ではありません。

しかし、水柱内の正確な鉛直速度分布が必要とされる場合、つまり各流速セルの鉛直方向の正確な位置情報まで必要となる場合には、音速プロファイルによる距離(位置)の高精度化が不可欠となります。

また同様に、水深測定のアプリケーションでも、全体の音速プロファイルを測定する必要があります。特に水温、塩分、密度が一定でない海域での水深計測の場合、音速プロファイルのデータ補完によって、その測深精度を大幅に向上させることができます。

ユーザーサイドで収集するデータに対して本当にCTDプロファイラーが必要なのかどうか?

その判断のために、本編がその一助となれば幸いです。

音響ドップラープロファイリングシステム用にCTDプロファイラーが必要な場合、SonTekではお客様のニーズに合わせていくつかのオプションをご用意しています。その際は、お気軽にお問い合わせください

また、音響ドップラープロファイリングシステム用にCTDプロファイラーが必要な場合、

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